何かを得るために・・みたいな読書は好きではありません。
やっぱり単純に楽しいからやるっていうのがいいですね。

つーわけで『空気を読むな、本を読め。 小飼弾の頭が強くなる読書法』を読んだ。
空気を読むな、本を読め。 小飼弾の頭が強くなる読書法 (East Press Business)空気を読むな、本を読め。 小飼弾の頭が強くなる読書法 (East Press Business)
小飼 弾

イースト・プレス 2009-10-22
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本ってすげーんだぜ。ひとまず本読もうよ・・・という本。

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著者はブログ404 Blog Not Foundを書くアルファブロガー。
この本の柱はタイトル通り
本を読め!!本はすげえ!!
というもの。特に古典、そしてハードカバーより文庫・新書を薦めています。
目次や見出しでその内容がわかるノンフィクションは、実にいい本です。(P84)
を実践しているようで、本読めよっていうことを一貫して主張しています。ただ、タイトルにある読書法の要素はちょっと薄いかな。
著者の何がすごいって、本をこれだけ押していながら、ITを主戦場としていて、なおかつWikipediaによると、将来的には紙の本は9割方姿を消すと言っているというところ。えてして本がすげえ、古典読めよっていう主張する人は、コンピュータの有能性を認めつつ軽く批判し、紙の本はかわらず残るって言う人が多い中で、このスタンスは素晴らしいと思います。本の情報は古くなっていて読む価値なんてないよっていうギークも日に日に増えているように思います。何かをえてやろうなんて読書は確かに価値が薄くなってきているように思いますが、
本を読むことは「〜しなければならない」という仕事のような義務でもなんでもない。「〜できればいい」という類の「遊び」のひとつであり、快楽でもあります。(P3)
本来読書はそんなかまえてやるもんじゃないはずですよね。ただ、この言葉と「本を読め」っていうタイトルがどうもかみ合わない気がします。読みたきゃ読んだらいいじゃんっていう雰囲気を文中にもっとだしてほしかった。これだけ本を押されると、今すでに本が好きで快楽として読んでいる僕としてはちょっとひいてしまいます。そんなに本すごいか?と。あと、「おわりに」のあなたはなにをしている人ですか?の一説がいかがなものかと、
平和のためにも本を読みましょう。
モノも時間もお金もあふれている時代に、やるべきことは戦争ではない。あなたが本を読み、自分と世界を知り、そして愛することなのです。(P202)
本をあまり読まない人におススメです。

テレビにしろ新聞にしろ「プッシュ型」のメディアの情報、つまり相手が一方的に押し付けてくる情報はすべて捨ててしまいましょう。(p27)
本をたくさん読む人のなかには、本に溺れている人がいます。・・・・・たとえば、マンガばかり読んでいる人。本に情報を一方的に押し付けられている状況から抜け出せない人は、完全に情報に溺れているのです。マンガはテレビの次にやり玉にあがりやすいですが、私に言わせればミステリー小説にはまる人も、ビジネス本を読みまくっている人も変わりません。(P35)
現代の若い世代は、文字の情報に四六時中、囲まれて育ってきています。こうした現状をふまえれば、若者はもっと本を読まなくなっても不思議ではなさそうなのに、彼らは読んでいるのです。(P39)
本の値段のかなりの部分というのは、実は「本になっても読まれないもの」を没にするためでもあるのです。そう考えれば、わざわざ自分で生情報をていねいに拾っていらないものを捨てるより、本を「丸読み」したほうが「栄養価」は高いのです。(P42)
本は水である(P48)
本は「天才」への最短コース(P52)
ひとまず「古典」をすすめる。「ライトノベル」では、古典への言及がところどころにみられたり、古典へのオマージュを表していたりします。(P66)
つまり、古典はそのテキストだけを読んでも意味がなく、どんなときに誰に向かって書かれたのか、そのコンテキスト(=背景や文脈)を理解してはじめて読み込めるものなのです。深く理解し、楽しむためには、その本が書かれた過去の時代のことを知らなければなりません。空気と言い換えてもよいかもしれません。(P68)
今もですが、この頃から「本から何かを吸収してやるぞ!」とか、「学び取るぞ!」とか、そういう意識はまったくありませんでした。私にとって読書は食事と同じなのです。(P74)
付箋を貼る。
ペンで線を引く。
ページの隅を折る。
と、本を読むときのスタイルは人それぞれ。でも、私は、そのどれもすることはないですし、支持もしません。(P101)
よいノンフィクションは、本自身が付箋になっている。だから、付箋をべたべた貼らないとわからないような本は、クソ本だという見方ができるのです。(P102)
考えながら本を読むと、時間がかかるもの。逆説的になりますが、速読の秘訣は「読みながら考えない」ことにあるかもしれません。(P109)
安い本にもいい本がある。これはまぎれもない事実です。・・・・・単行本よりも文庫、新書のほうがベター。古本で読めるならなおいい。これが私の、本と価格との関係における定石です。(P140)
長尺化したマンガは、商売の観点から見るとエロ本と同じ構造です。読者に物語を消費させたいわけです。(P187)