誰よりも自由にゆるく生きていたいと思います。
ほんと家出たくない。なんとかならんものか。

つーわけで『ゆるく考えよう』を読んだ。
ゆるく考えよう 人生を100倍ラクにする思考法ゆるく考えよう 人生を100倍ラクにする思考法
ちきりん

イースト・プレス 2011-01-20
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そんな難しく考えないで、ゆるい見方・考え方もあるよ・・・という本。

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超人気ブログChikirinの日記の書籍化。自称おちゃらけ社会派の女性ということらしいです。著者紹介には
関西出身。バブル最盛期に証券会社で働く。その後、米国の大学院への留学を経て外資系企業に勤務。現在は「働かない生活」を謳歌。
とあります。「働かない生活」を謳歌。うらやましすぎる。。完全に嫉妬から批判しとくと、まず、年齢を出さないでこの手の本は成立しないと思うんですよね。
この本の柱は、
無理しないで等身大で身の丈にあった生活・思考で生きていこうよ。
というものなのですが、この主張って20代の人が言うのと、40代の人が言うのとは全く違うものになるような気がします。
本書を読む感じだと、すごく一生懸命働いてきた後の主張な気がして、いや、そこそこ金持ってんだろ!っていうツッコミをどうしてもいれたくなります。勝ち逃げできる世代の人が言うと、20代の自分としては腹立ちしかないんですよね。それでも日本はすごい国だとは思いますが、20代の人が文字通り無理しないで生活していくと、今後生活レベルを下げ続けなければならなくなるわけで。今まで車で行っていたところに、電車で行くようになって、さらにはそこまで徒歩で行く生活。旨い定食屋に行ってたのに、吉野屋に、さらには閉店間際のスーパーで半額惣菜をという生活。まあそれができる人は問題ないと思うのですが、普通それできないですよね。もちろん20代からずっと徒歩で、半額惣菜食い続けてればいいということになるわけですが・・・、それも嫌でしょ普通。
と、完全嫉妬からくる批判はここまでにしといて、
すごくいい本でした。勝間和代が人気でて、社会的地位もあがって、収入もあがるんだから女性もとにかくがんばれよ!調の社会になって(よく知りませんが)、いや、そんなせかせか生きないでもいいでしょ調の主張が増えてきているように思います。ちきりんさんはその中庸をいくような感じ。(それにしても「ちきりん」って名前かわいいですね)
どんな出来事もいろんな側面があって、ラクな考え方はできるもんだよって。
できるだけ早く「自分にとっての「一点豪華基準」を見つけましょう。そして、他の人とは違うけれど自分としてはとても満足できているという「一点豪華人生」を送りたいものです。(P64)
とにかくいろんな考え方があるし、多数派になる必要もないし、思うようにやりんしゃい、とそういう感じです。
帯には、ホリエモンが「オヤジの書いた説教本を読むより、この本を読むほうが100倍役に立ちます」とのコメント。ホリエモンとは全然違う考え方な気がしましたが、根本的に共通しているのは、周りがどうこうじゃなくて「自分で考えろ」というとこでしょうか。この本がすごいのは押し付けがましくない文章。自己啓発書にありがちな、「俺はこんなことやって、こういう結果出した。君たちもやればできるよ。無駄な時間削ってとにかくやりな!」っていうものではなくて、すごく温かく「こういう考え方でいいかもよ?」という提示をしています。だからこそ、第3章の「賢く自由にお金とつきあう」はちょっといらないかなという印象。新しいことが一つもないし、まあ著者もいいたくはないことなんでしょうけど、身の丈にあった生活するには金の問題が常につきまとうからね。
懸命に働く20代の女性におススメです。

今までの決まりごとに捕らわれず、自分の「好き」「楽しい」「ラク」を優先する―それはつまり「自分基準」で生きるということです。(P2)
ちきりんは、日本人は他の国の人より全体的に「諦めるのが遅いのではないか?と感じています。そしてそれが不幸の元だと思っています。(P14)
ニートのもともとの意味は、「仕事も勉強も職業訓練もしていない状態」ということですが、その前提には「仕事と勉強と訓練にしか価値がない」という考えがあります。この考えこそ問題ではないでしょうか。世界の全員がたった3つのことにしか価値を認めないなんて、ちょっと怖いです。(P22)
「日本が大好き!とみんながいう国になりましょう!(P40)
所有というのは、かくも不便で、原始的で、無駄の多い「使用価値確保の一手段」であり、消費者、生活者としては「いつでもどこでも使える」ことが確保できれば、多くの場合その手段が所有でなくてもよいでしょう。
これから
(1)できる限りのものをデジタル化し
(2)できる限りのものをクラウド化し
(3)できる限りのものについて、レンタル市場化する
という現象がより進展、普及すれば、「昔は『借りるシステム』が整ってなかったから、使用するには所有するしかなくて不便な時代だったね」と振り返る日がやってくるかもしれません。(P124)
将来にわたって給与を上げていくためには、人と違うことをやり(=逆バリで供給の少ない分野を狙い)、ここぞと思う分野を自分で選択する(=先読みで需要が大きい分野を予測する)ことが必要なのです。これからの時代、「みんなと同じだから大丈夫、安心だ」と思うのは、大きな錯覚です。(P140)
「勝てる場所」を選ぶことは、勝つための最初の、そして最も重要なポイントなのです。(P148)
能力のない人へのアドバイス4つ
1考える力のない人は、情報をため込みましょう
2仕事のスピードが遅い人は、長時間働いて埋め合わせしましょう
3構想力のない人は、ひとくち批判コメントを使いましょう
4不安なときは自己啓発本を読むか、もしくは、買い増しましょう
もうおわかりですね。ここでは逆説的な方法でメッセージを伝えようとしています。・・・・・
たとえ回り道に見えても、スキルを直接的に上げる方法を試してみる方がよほど価値があります。それ以外に「能力のある人」に近づける方法はないのです。(P163)
自分の分を知り、その範囲で生きることは、気楽に楽しく生きる途であり、自然で無理のない生き方なのです。(P190)
人生のうち、ごくごく短い時間でもいい。
自由に生きていたいです。(P225)