ネットが普及しネット環境さえあればどこででも収入を得られる時代。
物体よりも、情報で金を得る人が増え、ノマドワーカーを目指す人も多いはず。
にもかかわらず、なんやかんやの東京一極集中はとまらない。
『AKB48の経済学』でSKE48を例に出し、地方回帰の流れを論じてはいたが、地方に回帰することなく海外に人が逃げてしまいそうな気も・・・。

東京一極集中なんてつまらない。

つーわけで『なぜ「美少女図鑑」は7日で街から消えるのか?』を読んだ。
なぜ「美少女図鑑」は7日で街から消えるのか?なぜ「美少女図鑑」は7日で街から消えるのか?
近藤 大輔

PHP研究所 2010-07-23
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幻のフリーペーパーができるまでの軌跡を教えよう・・・という本。

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「COOL LOCAL」をテーマに掲げるテクスファーム グループ代表取締役社長の近藤大輔氏が著者。ブログ
「美少女図鑑」というフリーペーパーご存知ですか?僕は知りませんでした。
著者曰く、これを知らない人は東京在住者みたいです。。
「美少女図鑑」は、東京を除く46の道府県それぞれの地方都市で配布されている地元密着型の美少女写真集。(P16)
地方都市による地方都市のためのアイディアとのことです。
地元の子を地元で撮っている大人気の写真集だということです。地方都市で営業しているヘアサロンからの広告収入で運営されています。見てみたいなあ。

本書の柱は、
「東京が一番だ」なんて地方に蔓延している常識なんかぶっとばす!地方の魅力見直そうぜ!
ということです。
ビジネス書にありがちな、こんだけ苦労してここまできたんですよ的要素は少なく、また、おまえらこうしたらいいんだよ的傲慢さもなく、淡々と「美少女図鑑」ができるまでを語っています。(最後にビジネス書風な件があるのですが、そこは無理やりなおまけと考えて・・)
新潟発のものが全国に渡るまでの軌跡は爽快です。ただ、全国区になるきっかけが、テレビ番組で紹介されたことというのが少し寂しく、とても残念だったりします。
それにしても「COOL LOCAL」ってかっこいいです。
地方都市ならではの新しい価値や新しい考え方を見つけ出すこと。そして、それをそれぞれの街から発信し、地方をもっと魅力あるものにしていくこと。
僕はその活動を、「クールローカル」という言葉で呼んでいます。(P19)


「東京」に憧れや劣等感を抱いている地方出身者におススメです。

以下本書より―
ブランドにとって大事なのは、一貫したコンセプトや作り手の熱意だ。(P37)

「とくダネ!」の放送以来、僕の仕事内容も一変します。(P178)

・・・・「東京が一番だ」という日本中の地方都市に蔓延したおかしな常識を、僕は「美少女図鑑」の全国展開によってぶち破りたかったのです。(256)